うふふ通信
2023.10.30
「木桶」の真価を伝えたい。デザインを一新しました。
この度、木桶の価値をお伝えしようと、「木桶」のラベルを一新いたしました。
その昔、木桶は発酵文化とともにあり、酒造りや醤油造り、味噌造りなどで大切に使われてきました。
木桶には、蔵独自の微生物の生態系が生まれ、各蔵特有の風味を醸してくれます。
しかし、扱いやすい琺瑯や、FRP、ステンレスのタンクに置き換わり、多くの酒蔵から木桶は姿を消し、大きな酒桶を作れる職人さんは指で数えられるほどとなりました。
寺田本家では、木桶文化を次世代に引き継ごうと、小豆島の「木桶職人復活プロジェクト」に参加して木桶作りを学んだり、森を守る活動をする空師さんや、全国各地の木桶職人復活プロジェクトの皆さんの力をお借りして、2023年2月に地元千葉県の山武杉から木桶を組み上げました。
新しいラベルの「木桶」は、引き続き自家田の「中生神力」を10%だけ磨いて使い、山武杉の新桶で仕込みました。まだ新しい木桶には、多様な菌が息づき、森・蔵・田、そして人の想いが渾然一体となったお酒を醸し出してくれました。ラベルには、木桶となる山武杉の年輪を浮造りした拓本を用いています。
豊かな木桶文化を次の世代に受け継ぎ、さらなる微生物との響き合いをめざして、変化し続ける自然酒造りを皆さまとともに育めれば幸いです。
▼令和4酒造年度醸造 木桶
https://www.teradahonke.co.jp/fs/terada/c/kioke
~嬉しき・楽しき・有難き~
株式会社寺田本家