五人娘・香取について

  “五人娘”の名前の由来は?

 20年程前、23代目・寺田啓佐は自らの病をきっかけに“命の視点で酒を造ろう”“人様のお役に立つ酒を造ろう”と自然酒造りを始めました。
苦労の末、最初にできあがった酒にいい名前をつけたいと思い、20代目・寺田憲が懇意にしていたアララギ派歌人・土屋文明氏(とてもご長命でその時もお元気でした)にお願いしてつけていただいたのが『五人娘』です。
 かつて文明氏が寺田本家を訪れたとき、娘が何人も出てきて驚き、そのときの記憶から「たくさん娘がいて、そこのお酒を飲んだらきっと楽しいだろう」、「まじりっけのない自然酒は、けがれを知らない娘のイメージ」だと言って『五人娘』という名をつけてくださいました。とてもよい名をいただいたと思っております。
  酸っぱいけど大丈夫?

 もちろん大丈夫!寺田本家の五人娘・香取は“酸っぱい”のです。
“生もと造り”の酒は乳酸発酵による乳酸の酸味、複雑な旨みの濃い味わいが特徴です。乳酸菌の生み出してくれる酸味、麹菌・酵母達が醸してくれる様々な酵素・旨みは体にもやさしく『本物の酒・自然の酒は酸っぱい』と自信を持ってお届けしております。
 自然な酸味は酒の味わいに奥行きを与えてくれます。
江戸時代頃より受けつがれてきた“生もと造り”によって生まれる酸味をお楽しみください。
  色が黄色いけど?

 微生物たちによって醸される酒は搾るときれいな黄金色。寺田本家では“琥珀色”(こはくいろ)と呼んでいます。
日本酒は無色透明で雑味のない酒が良い酒と言われた時期がありました。きれいな酒にするためには活性炭などを酒に入れ色や雑味を取り除きますが、それではせっかく微生物たちが産み出してくれたさまざまな成分をも取ってしまうことになります。
 寺田本家ではできるだけ自然に、微生物たちのすばらしい贈り物をそのままにお届けしたくて、無ろ過(ろ過は行わない)でお酒をお届けしております。また、時を経て熟成が進むと色は濃くなってきます。
自然な酒・本物の酒は黄色いのです。
  購入して何年も経ってしまったお酒は飲める?

 日本酒もワインのように長期間熟成させ古酒として楽しむことができます。もちろん造りのしっかりした酒であることが条件です。
寺田本家の酒は時間をかけて微生物たちが醸してくれる自然酒です。時とともに味わいはよりまろやかに、色は濃く、馥郁たる香りが立つようになってきます。時が醸す味わいをお楽しみください。
*長期保管される場合は紫外線の当たらない冷暗所に保管してください。1本ずつ新聞紙で包んで置くと良いです。