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23代目のプロフィール
寺田 啓佐(てらだ けいすけ)

1948年、千葉県神崎町に生まれ、25歳の時寺田本家へ婿入り。23代目の当主となる。20年程前までは添加物いっぱいの日本酒造りをしていたが、病気体験の中で反自然物や不調和の積み重ねが心身のバランスを崩し、病気にもなっていることに気づく。以後様々な体験を経て、自然の摂理に学び、生命力のある命の宿った“百薬の長”たる本来の日本酒造りを目指し、柔軟な発想で健康に配慮したユニークな酒を数々造りだし現在に至る。
今一番伝えたいことは『美化』。 「『今日はいい日』、『ここはいいとこ』、『この人はいい人』と言っているうちに、いいことが目の前に現れる。信じてやってみると不思議です。すべては『響き合い』なんだね。」

自画像
※去る2012年4月18日、23代目 寺田啓佐は安らかに永眠いたしました。
  生前に皆様からいただきました、たくさんの温かいお心遣いに心より御礼申しあげます。
  ありがとうございます。

平成24年の「年賀」はがきより
 自然に逆らいながら人間だけが困らないように、人間の都合で勝手にやらかした事に今しっぺ返しが起きている。放射能問題もそのひとつだ。でも『発酵』で解決できそうだ。
チェルノブイリでも実証済みだが微生物の働きは放射性物質をも自然物質に変えてしまう。
 福島県と宮城県県境の山あいの峠で発酵液を散布したが、周りの汚染数値は確実に軽減している。
今こそ微生物の声に耳を傾けたらと思う・・・。微生物が教えてくれた。
 『自然に沿ったらうまくいくよ』って。
平成23年の「暑中見舞い」はがきより
 東日本で震災にあわれた皆様に心よりお見舞いと発酵しますようお祈りいたします。
 あれから五ヶ月過ぎた今でも放射能汚染はますます深刻になっています。以前チェルノブイリの子供達と日本の発酵風呂に入ったことがあります。現地やヨーロッパでは日本の「発酵」に注目しています。
微生物の働き「発酵」には放射能の害を消去してしまう不思議な力があるようです。
 長崎で被爆した秋月辰一郎医師も、治療にあたったスタッフ、患者さん70名全員が「発酵」のお陰で原爆症にかからなかったと語っておられました。広島大学では酒を飲んでいた先生、生徒8名が原爆症をまぬがれたと言われています。「発酵」にはまだまだすごい素敵な事がわかってくることでしょう。
 「発酵」という神様の仕事のお手伝いをさせて頂き、ありがとうございます。
平成23年の「年賀」はがきより
 神様の化身である微生物。その微生物とのひびきあいでお酒が醸される。
酒蔵では微生物の仕事のお手伝いをさせてもらっている。そして微生物に感謝の「祈り」をささげたとき、一匹いっぴきに伝わり酒造りにいい影響がでる。うちの蔵では飲んだ人が「元気で楽しくなっちゃうお酒」になるように毎日祈っている。
 医療の分野でも「祈り」の治療効果が明らかになってきている。きっとお腹の中の微生物に伝わるのだろう。
目には見えないが確かに存在する「祈り」効果。「祈り」はこれからの研究分野になり、科学的にも解明されてくるにちがいない。
平成22年の「暑中見舞い」はがきより
 『降りてゆく生き方』(武田鉄矢主演)という映画が話題になっている。この映画のモデルのひとつに寺田本家の酒造りが取りあげられた。大変もったいなく有難い話だ。
 振り返ってみると、小生の人生前半は心がつくった錯覚にまどわされ「登ってゆく生き方」に終始していた。我意識を喜ばす為の人生。降りてみると勝ち組を目指していたときには見えなかったものも見えてくる。
 微生物たちの生き方を目の当たりにしたとき、わくわくして楽しくなる発酵の道に気づいた。それは自分が本当に生きたかったところ。捜していたところ。故郷に帰る道でもあった。
 でも後半の人生になってもまだまだ井の中の蛙。ほめられたり、おだてられたりすると我意識が顔を出しすぐにお山に登りたがる。小生いつまでたっても目が覚めないお山のお猿さんだ。
平成22年の「年賀」はがきより
 新型インフルエンザが流行し、恐れられています。本当に恐ろしい菌なのでしょうか。
酒蔵では一番恐れられている菌に「火落菌」と呼ばれている菌がいます。乳酸菌のひとつで蔵の中でこの菌が繁殖すると酒はにごり、すっぱくなり、場合によってはアルコールを食べてしまう。酒造業界は蔵をつぶすとんでもない「悪玉菌」と観ている。
 ところが寺田本家の蔵では免疫を高め『百薬の長』を醸してくれるとっても大切な素敵な仲間の菌と観ている。
信じてもらえないかもしれないが『ごめんね』『ありがとうございます』毎日「火落菌」に語りかけているうち「悪玉菌」どころか「善玉菌」に変わってしまう。菌をどう観るかによって観られる菌が変化してくるんです。
つまり『観るモノが観られるモノ』
すべての“いのち”を愛でつないでゆこうとする自然の摂理なのだから・・・・。
平成21年の「暑中見舞」はがきより
 東京大学で「多様性」をテーマに講演させていただいた。全国からレズ、ゲイ、薬物依存症、女性官能小説家、盲ろう者、ホラー漫画家、脳発達障害者、車椅子ユーザーの人達も参加。
どの人も自分の信じた大好きな道に自分の花を咲かせて、今を楽しく生きている。まるで微生物のように……。
他人と比べながら同じように生きようとするから生き苦しくなる。それはいつしか腐ってくる。
お酒を造る微生物は一匹いっぴき役割が違い、使命が違う。排除することなくありのまま受け入れる。だから楽しいし、面白いのだ。人と同じじゃつまらない。
『みんな違うから発酵する。』
平成21年の「年賀」はがきより
 造り手の想いが微生物の働きや持ち味を引き出し、美味しいお酒が生まれる。
菌なんて「気持ち悪い」「嫌だ」と思っていたんでは美酒は出来ません。微生物を「ほめたたえる」のが一番だ。
「菌ちゃんといっしょにいるだけで楽しくなってくる」「あんたのおかげで元気をもらった。お蔭様」
「微生物さんは心がやさしいんだね。きっと僕の優しさも引き出してくれたんだね」
美化して観ると微生物も美しくなってくる。そして愛をもって答えてくれる。今まで観えなかったものが観えてくる。観られた相手も美しくなり、誰よりも自分自身のゴミが減り、嬉しくなってくる。
人も微生物もすべては愛。垣根を無くして観るとみんなつながっている。
 もともとひとつの生命なんだから。                              
美化三昧
平成20年の「年賀」はがきより
 教師を目指していた頃読んだ本に、ルソーの「エミール」という古典教育書があった。
「自然に反する教育が為された時、子供を悪くし、堕落させる。子供は自然に導かれ、余計なことはしないで見守ってやるのがいい」というものである。
人間の欲望や大人の都合で教育しようとしても、どんどん自然から離れ、芽を摘み取ってしまうというわけだ。
 うちの蔵も欲に振り回されながら、自然の流れに逆らい、思い違いをしてきてしまった。微生物は自然の摂理に決して逆らったりはしない。だから争うことも比べることもなく、お互い助け合いながら今を生きている。自然に沿い、自然の流れに任せば、内なる力を呼び覚まし、発酵してくるんだ。さらにもともと持っていた持ち味を出し「自分らしく楽しく生きられるよ」と教えてくれる。
 そんな自分になれた時、きっと「楽しくなっちゃうお酒」が甦るに違いない。全てはひびきあいなのだから・・・
平成19年の「暑中見舞」はがきより
 あちこちで流行っている偽装。利益追求を“よし”としている者にとっては「ごまかし」も不思議ではない。競争社会に身を投じれば、頭を使ってバレないようにやっていく。小生も生き抜く為にはと言いながら、落とし穴にはまったひとりだ。
また、人間の作った法をたてにもっと悪知恵を働かせ、添加物だらけの「ごまかし」をするところもある。それでも問われることもないし、逆に勝ち誇るものもいるので始末に終えない。どちらの「ごまかし」も天の法則違反に変わりはないと思う。
よっぽどの変わり者でない限り、欲望に操られ「ごまかし」に手を染めてしまう。でも微生物に出会ったおかげで「発酵」の道を選んだ。競争から身を引き「ごまかし」から足を洗う事ができた。「競争しないで勝てるわけねえだろう」って笑われる。それでもいい。微生物のように謙虚な変わり者になりたい。
平成19年の「年賀」はがきより
 自然治癒国際会議が韓国で開かれ、参加した。世界中から30カ国の人達が集まった。薬に頼らず代替療法によってひとりでに回復されたガン患者さん達の体験談。その手伝いをしている医師や治療に携っている人達と、素晴らしい御縁をいただいた。
 自然治癒もやっぱり「醗酵」が鍵であることに変わりは無かった。自然の大きな流れに沿って生きていれば、肉体は少しくらいバランスを崩しても、ひとりでに醗酵しながら免疫力をつけ、甦っていく。微生物も役割を果たし終えると、次の微生物にバトンタッチしながら入れ替わり流れていく。病は自分の身勝手な想いや言葉によって自然の流れに逆らい、腐敗へと傾いた結果に過ぎなかった。
 身体はいつかお返しする時が来るまで、流れに沿いながら大切にしなければならないと思い知らされた。病も身体さんも微生物さんも、みんなみんなおかげさま。 ありがとうございます。
平成18年の「暑中見舞」はがきより
 ひとりよがりの断食から体調を崩し、あわてて食べてもうまく取り込めず栄養失調に陥り、2ヶ月で体重は20kg減ってしまった。周りの心配をよそに当人は悩むことも困ることも一切なかった。むしろ「良くなる為に悪くなる」のだから、ガン細胞があったとしても栄養不足できっと消滅しちゃったんだろうなどと考えている脳天気な始末。
 それにしても多くの温かい心遣いにふれ、自分の至らなさを痛感し、もったいなく、感謝し、涙した。もらいっぱなしの中で自然の光に包まれて生かされていた。みんなひとつのつながっている生命に気づかされた。
 病気は天からのメッセージというが、頑固な「自分は間違いない」が心身のバランスを崩してしまったのだろう。
 ただ自然の中に身を任せ笑っているだけでよかったんだ。つられてお腹の中の微生物も笑い、細胞も臓器も躍りだした。
 いっぱい、いっぱい、おかげさま。
 ありがとうございます。
平成18年の「年賀」はがきより
 お陰様で創業330年。何度も腐りかけては皆様の熱い情にすがりながら、何とか醗酵してこれました。ありがたい、もったいない事でございます。感謝でいっぱいです。
 成功を追いかけて勝ち組になることを夢見ていた時がありました。でも相次ぐ失敗、絶望の中で自分を振り返る機会に恵まれたんです。成功していたら、耐震偽装で揺れている人達と何ら変わりなかったでしょう。もともと自分も「同じ穴の狢(むじな)」
 微生物は「成功より醗酵」に向かって生命をかけてゆく。「喜んでいただく」ことに智恵も汗も力もしぼり出し、「空っぽ」になるまでささげきると「醗酵してくるよ」と教えてくれた。そうなると不思議と腐らない。醗酵のコツは入れることより出すこと。「空っぽ」になると見えない生命力がひとりでに流れ込んでくるようだ。
平成17年の「暑中見舞」はがきより
 宇宙とひびきあいながら暮らしている微生物達。微生物はみんな笑っていた。そして「笑って暮らせばうまくいくよ」って教えてくれた。
 微生物と造り手が笑いながら醸したお酒。飲んだ人もひとりでに笑っちゃうお酒。笑いながら楽しくなっちゃう不思議なお酒。「笑い」が次から次へと伝わっていく。
 健康にも「笑い」がいいようだ。ヒトが嬉しかったり楽しかったりの喜びの表現としての「笑い」が「免疫」のバランスをとっていることが注目されている。腸の中にいっぱいいる微生物といっしょに笑っているうちに醗酵し、ひとりでに元気になる。脳ではなく、腸が「笑い」の発信場のようだ。
 「これからはしかめっ面をやめて笑っちゃおーっと」
平成17年の「年賀」はがきより
 「生命(イノチ)を育み、よみがえりのお手伝いをしている微生物」
20年前までは殺菌、抗菌は当り前とアベコベに考えていたんです。それが病気体験を機に一変。
 逆に「菌と仲良くしたらうまくいく」のが解ったんです。
 宇宙の情報を感受し、ひびきあいながらいつもニコニコ笑っている微生物。そして大自然の見えない大きな力を取り込み、生命がけで私達に力を与え続けている。
 醗酵しながら創り出す分泌物は腸内環境を整え、健康な血液をつくり、人の病気をも治してしまう。調和しながら自然治癒力を回復に向かわせる。健康はお腹の中の微生物がイキイキワクワクしているかが鍵、「腸(チョー)気持ちいいー」がいいようだ。

微生物さん!
いつも限り無い恵みいっぱい
「ありがとうございます」
平成16年の「暑中見舞」はがきより
 さまざまな微生物の働きによってお酒が出来る。微生物の働きなくして醗酵は始まらない。自然の恵みを微生物は仲介して新しいものに生まれ変わらせてくれる。
 お腹の中でも毎日、100兆の微生物が醗酵しつづけ、そして血や細胞も造ってくれる。そして、うんこの中身は食べ物のカスと微生物とその死骸だという。生命をかけて私達のゴミを引き受け、ゴミ出しまでやってくれる。私達の生命を支え、いつも見えないところで下坐行に徹している微生物達。
 すごいなあ。有難いなあ。お陰で生かさせてもらってるんだなあ。
 「微生物に感謝しよう」そう心に決め、自分に言い聞かせた。よくよく考えてみたらいつもいつも微生物からもらいっぱなし。
 「ありがとうございます」「ありがとうございます」
 「あっ!いけねえ、又忘れちゃった」
 恩知らずのひとりごと・・・・・。
平成16年の「年賀」はがきより
 お酒造りが始まった。微生物の喜ぶ場を整えてやるとひとりでに醗酵してくる。「醗酵していると腐らない」という不思議な現象が起こる。だから腐りたくなかったら醗酵しちゃうのがいいようだ。
我が家ではお米はもちろん、大豆も麦もアワもヒエもそして野草もそれぞれ微生物とひびきあいながら毎日プチプチ醗酵し、美味しい飲みものや食べものになってくれる。
木のおがくずが醗酵したら、ポカポカ温かいとっても気持ちのいいお風呂ができた。
人間が醗酵したらどうなるんだろう。お酒(みき)のような嬉しき、楽しき、有難きでいつも輝いちゃうかもしれない。きっとこんな人がそばにいるだけで快い場になってしまうんだろう。
「自然界は醗酵するようになっている」のに生命よりお金を優先する今の社会では「ミソもクソもいっしょ」になり、とかく腐っても気づきにくい。
醗酵の魅力にとりつかれながらも、たびたび腐っては醗酵しきれないでいる愚生から、皆さんへ醗酵のお手伝いができればと願っています。
平成15年の「暑中見舞」はがきより
 日本の風土の中で菌を食べ、菌といっしょに仲良く暮らしてきた日本人。昔から醗酵の持つ素晴らしさに不思議さに魅せられていたのだろう。微生物が生命をかけて化学変化を起こし、その生命もいっぱい詰っている醗酵。醗酵にはたくさんの色々な菌がかかわる方がいいようだ。有用菌(人間の都合でそう呼んでいる)だけより、雑菌も大切な役割をする。
お腹の中でも有害物質をも作るという大腸菌。仮にもしもいなくなったとしたら、有用菌は働かなくなってしまうという。抗菌グッズで身を守る事より自然の中でたくさんの菌と触れ合う事で醗酵し、免疫を高め、元気になっていく。人間もさまざまな菌に助けられ支えられながら生かされている。
お酒だってそうだ。雑菌が関与しながら醗酵するほうがコクのある深い味わいのあるおいしい御酒(おみき)が醸し出される。それこそ百薬の長にもなる。『都合の悪い菌だけ排除する事ではうまくいかなくなる。仲良くする事でうまくいくようになっている。』
またひとつ、微生物から大切な事を教えられた。
平成15年の「年賀」はがきより
 この世に生を受け、もうすぐ20,000日になる団塊の世代の私。「勝ち組」になる努力はいい事だって信じてきた。もともと勝負事の好きだったせいもあるが「あんたってバクチのセンスあるよね」なんて言われ、その気になっていた。
でもいつしか負けが込み、酒屋の経営もうまくいかず悩んでいるうち、しだいに闘争心も薄れていった。10,000日を過ぎた頃からか「他人をやっつけるってやだな。どうも自分に合わないな」って感じるようになっていった。
 今、まさに「勝ち組」「負け組」に振り分ける生存競争時代。そして平成大恐慌が現実味を帯びてきた。倒産、失業は当り前。老舗の酒屋も夜逃げ、自殺も珍しくなくなってきた。みんな「勝ち組」になる為、せっせと努力してきたのにどういうわけか大半の人達が「負け組」になっちまった。(なっていく仕組があるのだろうか?)
 微生物達は勝ちも負けもない。もともと一つであることを知っている。「勝ち組」になることより自分の生命をよりよく生かすことのほうに興味があるようだ。
平成14年の「暑中見舞」はがきより
 5月に田植えした稲もだんだん大きくなり、稲穂も実ってきた。毎日、田んぼの様子が「変化」している。
 昨年から除草作業をカブトエビにも手伝ってもらっている。まだまだ十分な数にはなっていないが増えてくると頼もしい助っ人になりそうだ。3億年前からの生きた化石といわれているだけに、観察してみると実におもしろい。2ヶ月くらいの間に何回も「脱皮」を繰り返しながら大きく変わっていく。カブトエビにとって生きるということは変わることであり、それが永続のコツなのかもしれない。
 そういえばお酒も変わり続け「熟成」することで美味しくなっていく。変わらなければ腐ってしまう。 社会も人も全ては「変わる」ことが鍵のようだ。きっと自分にも自分流の変わり方があるのだろう。かけがえのない変わらない生命のために…。
平成14年の「年賀」はがきより
『テロ退治に協力しない国は敵とみなす』というアメリカの方針をどんな風に想われますか?
法句教の一説に「怨みに怨みをもってすればその怨みは消えることはない」と言っているように報復攻撃は間違いだと想うんです。そして、そのまま押し通そうとするのは愚かで醜い行為であり、世界中の人々を悲しませ不快に追いやっていくでしょう。 何よりも心が痛むのは『弱いものいじめ』だ。アフガンでは逃げまどう多くの人が戦争と飢えと寒さで苦しんでいる。アメリカでは、反戦を訴えた女子高生がいじめに合い退学したという。
 微生物の世界では戦争も報復も弱いものいじめもない。お互いを尊重しあい助け合いながら自然の摂理の中で快い方向に仲良く生きている。 微生物がこっそり教えてくれた。「争わなくても生かされる道があるよ」って・・・。
平成13年の「暑中見舞」はがきより
夏の夜、望遠鏡で星空を覗いていたんです。そしたらね、向こうの星の宇宙人もこっちを眺めていたんです。そして…メッセージが…。
『地球は美しい惑星なのにどうして核爆弾を作り、迎撃ミサイルを発射したり、人殺しの為の兵器を使うんだろう?同じ生命なのにね』
科学技術の進歩は一歩方向を間違えると生命を奪う危険なものまで作り出してしまう。
酒造技術も必ずしも進歩してきたとは思えない。お酒はアルコール依存症や成人病の引き金にもなりかねないといわれている。本来は百薬の長といわれ生命を癒したり、勇気を与えてくれる飲み物だったはず。
日本古来の伝統技術にはすばらしい先人の智慧がいっぱいあった。自然の恵みをいただきながら、自然の仕組みの中で楽しく仲良く暮らしてきた。見えない生命のハタラキを見据えてきた。そしたら生命もワクワク!ひとりでに全ての生きとし生けるものにとっての楽園が訪れる。生命の方向さえ間違わなければ…。
平成13年の「年賀」はがきより
「生命(いのち)の視点でお酒づくりをしたい」とずっと考えてきました。いつのまにか昔ながらのお酒造りに帰っていました。(まだまだ不十分な寺田本家だけど)
自然の力をいただき、自然に添いながら、自然と調和したものにはたくさんの生命が宿っているんです。ちっちゃな生き物たちやお水やお米の生命がお互い響きあいながら、自分の生命を燃焼し、全うし終わると透明に輝いていくんですね。そしてバトンタッチしながら、次の生命に託し受け継がれていく。そこには生命の循環がみられます。
20世紀の人間だけがこの自然の摂理を無視してしまったようです。21世紀には一つひとつの生命がそれぞれの使命を果し合い、他の生命を大切にする浄土へとつながっていくでしょう。生命を大切に生きている人たちは、みんなみんな楽しく陽気に輝いているからです。
平成12年の「暑中見舞」はがきより
「争わないでも、生きていることが楽しくなっちゃう世の中にしたいな」
 「あんたのは理想論よ」
 「・・・でも理想に向かって進まなかったら、駄目になっちゃうよ」
 「だから苦労したことのない人って甘いのよね」
 「・・・・・・」
 いつもこんなやりとりの叱られっぱなし。
相次ぐ少年の凶悪犯罪がつづく中、大臣が「これからは生命の尊さを教えていく」と言う。一番反省すべきは政治家や私達大人ではないだろうか。
「こんなに生命が粗末にされる世の中になろうとは想像もしなかった」と近くの老人が嘆いていた。原因はどこにあるのだろう。抜け駆け競争、奪いっこ競争、争いを繰り返しながら、まだもっと欲しがっている。一体、誰の為にそんなに欲しがっているのか。そして他を排除し、対立を深めていく。さらに病気や不幸が拡大してく。
 いつになったら微生物のように、ひとつひとつの生命が尊ばれている時代になるのだろうか。
平成12年の「年賀」はがきより
 東海村の臨界事故による放射能漏れが問題になりました。このままではいつかどこかで最悪の事態が起きてもおかしくないでしょう。
 最近チェルノブイリ周辺や北ヨーロッパで、日本の醗酵食品が注目されています。長崎で被爆した秋月辰一郎医師も、醗酵物が最善の食品であったと自らの体験を語っています。菌の「生命のハタラキ」は放射能による被害さえも抑えてくれるんですね。でも世間では、菌に対してあまりいいイメージを持っていないようです。気持ち悪い、汚い、病気になるから怖い。そして抗菌グッズが流行り、滅菌、殺菌は常識になってしまいました。いやなやつは排除するのは当然のように、ゆきすぎた清潔志向は生命をどんどん脅かしていきます。
 このままでは「常識のウソ」に惑わされ、人間はだめになってしまうでしょう。だって人間は、自然界の生きものなんだもの。
平成11年の「暑中見舞」はがきより
増えつづける薬漬けの輸入農産物。今その中のひとつ「遺伝子組み換え食品」(大豆、とうもろこし、じゃがいも等)をめぐって不安が高まっています。すでに数多くの深刻な実害もあり、子孫への危険な影響はぬぐい去れません。厚生省では「問題はない」し「表示する必要もない」という立場をとっています。やっぱりここでも巨大な多国籍企業の利益を優先した力が見え隠れします。自然界では絶対起こりえないこの現象は科学の暴走といえるでしょう。
 人間も自然の枠の中でしか生きられないというアタリマエのことを知らないでいる事に気づいていないらしい。取り返しのつかない事にならなければいいのだが・・・。
 日本酒にも関わっています。醸造用のアルコールの原料にとうもろこしが使われているからです。本来のお酒造りからもどんどん離れ、日本酒が生命を脅かす厄介もの扱いされるのも仕方のないことですね。いつしか生命本来の自然な生き方から外れ、生命の方向性がないまま大人になってしまった私達。生態系を狂わし、自分たちの首を絞める事になっちゃいました。でもいつの日か必ずやってきます。遺伝子を組み換える新しいバイオではなく、生命を育む古いバイオ(醗酵)へ逆戻りする日が。そして本来あるべき姿に向かって動き出していくでしょう。だってそれは同時に幸福をもたらすからです。
平成11年の「年賀」はがきより
私達の町にもギャンブル場の建設計画が持ち上がった。いごこちのいい環境に役立たないだけでなく、危険な環境にもなりかねない事だと知っている筈なのに。平気で子供達の未来と生命を奪い、欲望や感情のままに走ってきた大人達。人間だけがすべてを巻き添えにしながら、優越欲を駆り立てていく。方向性を失っている今の人間社会の姿なのだろう。
 微生物は身勝手な行為が、喜びや幸せを得られないことを知っている。そして与えられた条件の中で、自分の役割と使命を果たしていく。そしたら、ひとりでに居心地のいい場が広がっていく、それが微生物の生きがいなのかもしれない。
『ギャンブル場はいらない』運動の中で、微生物のように正直に生きている人たちとであった。
 臆病者の小生にもちょっぴり勇気が湧いてきた。
平成10年の「暑中見舞」はがきより
 お酒を醸し出していく微生物達を見ていると、お互いが助け合いながらお互いに役立つことを心得ている。すべてと仲良く生きる方法を身につけているようだ。
自分達はどうだろうか?
「生物は優勝劣敗で進化してきた」「進歩、発展の原動として”競争”があるからだよ」−−−それが自然の法則であって自己利益の追求は、自然なんだと多くの人がそう言っている。
自分さえ、目先さえよければ他人も自然も未来もどうでも良い。
そんな時代に自分らしく楽しく生きようとすればどうだろうか?きっと自分の居場所さえ無くし、白い目で見られ、「変り者」のレッテルを貼られ、世間からも追い立てられるだろう。競争社会が行き詰まり、自然が破滅に近づきつつある時、これを開き蘇らせる鍵は「変り者」にかかっている様な気がする。微生物のつめの垢を煎じて飲んだなら、自分も「変り者」になれるかも知れない。
平成10年の「年賀」はがきより
今、玄米酒造りに取り組んでいます。
当り前の事だけど気がついたことが有ります。玄米を水に漬けておくと、しばらくして芽を出し新しい米(イノチのネ)に生まれ変わってゆくんです。
米にとって「快い場」は生命の偉大な力を引き出し、本来持っている能力を発揮するんですね。生まれ変るコツはどうも「快い場」に身を置くのがいいようです。自分の持味を出し、自分が変れば確実に「快い場」も広がってゆきます。
今年(1998年)から箸を持ち歩くことにしました。「おまえらしくねえよ。」「どうせ続きっこねえさ。」って笑われそうだけど。
平成9年の「暑中見舞」はがきより
浪費による繁栄もいよいよ行き詰まってしまいました。富の追求、物質による快楽が自分以外に対する思いやりを亡くしてしまうのでしょう。
今年に入って、アマチ、マザーテレサ(インド)、愛生園(岡山ハンセン病施設)、有機ワイン生産者達(フランス)など、ほんとうの人達とご縁をいただき、あらためて、ほんとうの幸福?ほんとうの自由?ほんとうのお酒?考えずにいられませんでした。
どうも「ジブンヲ カンジョウニ 入レズニ」(雨ニモマケズより宮澤賢治)
どこまでも自分らしくあり続けるかが、秘訣のような気がします。勇気がいることだけど・・・。
それにしても自分のこととなると変われないもの、わかっちゃいるけど怖がって手離せない。
−−−−−本当は解っていないんだ。
平成9年の「年賀」はがきより
醗酵か? 腐敗か?
お酒はいつ、どこで、そして造り手の想いといった「場」によって方向が決まります。微生物はこの「場」(環境)によって、どのような働きもしてくれます。私達の住んでいる地球上でも、似たようなことが起こっています。人間本意の自分勝手ないままでの環境のもとではすべての「生命」は腐敗してしまうでしょう。O-157も、いじめも、私達人間の間違った方向の現象ではないでしょうか。悪循環を断ち切り、方向さえ変われば、醗酵が始まります。すべての「生命」は、繋がりあっているように思えてなりません。



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