●「菩提もと仕込み」とは

中世(10世紀〜)寺院で興った「僧坊酒」の系譜に連なり、戦国の世、奈良(奈良市南郊、菩提山町)の菩提山川の清流をさかのぼった辺りに所在する「菩提山正暦寺(ぼだいせんしょうりゃくじ)」で創製された「諸白(もろはく)」(掛米・麹米ともに白米で仕込んだ酒)が日本酒造りの原点であるといわれています。
この仕込み方を菩提もと仕込みといい、温暖な季節にも可能なつくりかたなのです。先ず、最初に空中の乳酸菌を取り込み、乳酸発酵を営ませて雑菌の繁殖を押さえ、野生酵母(酒蔵では蔵付き酵母)の増殖を促し、アルコール発酵を行わせる、といった微生物学的に極めて巧妙かつ合理的なものでした。乳酸発酵の進んだ『そやし』という酸っぱい水をもとにして仕込みます。この仕込み方法は『生もと』の原型とも言われています。


●「醍醐のしずく」の製造工程

材料:白米一斗、麹五升、仕込水一斗→実際の仕込み量は約10倍となります。

@白米を1割(一升)と残り9割(九升)に分け、1割(一升)のほうだけをご飯のように炊き上げ、一晩冷ましておく。

A冷ました白米を「さらし」の袋に入れ、口を縛る。

B仕込タンクに9割(九升)のよく洗った生米と仕込水一斗を入れ、そこにAの袋を漬け込む。

C毎日袋を揉んで、中のご飯を搾り出すようにする。⇒だんだん酸っぱくなったご飯のような香りがして乳酸菌が活動してくる。泡も少し出てくる。

D3日後、中の袋を取り出し、生米の水切りをするが水は捨てないでとっておく。

E生米を蒸気が上がってから45分くらい蒸す。よく冷ます。

F麹五升のうち五分の一を「さらし」の中のご飯と混ぜ、その半分をタンクの底に敷く。麹のうちの五分の四と蒸米、とっておいた水(酸っぱい水)を混ぜ、タンクに入れる。麹とご飯を混ぜた残りの半分をその上にふたをするように広げる。これで仕込みは終わったのでタンクにごみや虫が入らないよう布でふたをしておく。

G一晩ぐらいして泡が出てきたら櫂入れをする。1日2回ぐらい櫂入れをしながら、季節にもよるが1週間ぐらいでお酒になる。



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